ゴミ屋敷になった物件は、元に戻るのか

民泊やレンタルスペースが、ゴミ屋敷になることがあります。
「そんなことある?」と思われるかもしれません。あります。しかも、思っているより急に進みます。
どうやってそうなるのか
長期滞在で放置される
数週間から数か月の滞在で、ゴミを一度も出さないケースがあります。
ゲストからすれば、ゴミの出し方が分からない。分からないから部屋に溜める。溜まったものは袋にまとめて部屋の隅に置く。
気づいたときには、部屋の半分がゴミで埋まっています。
使い方が想定と違う
レンタルスペースで、大人数のイベントが繰り返される。撮影で持ち込んだ物が置いていかれる。用途が想定を外れると、蓄積が始まります。
見に行っていない
一番大きい原因はこれです。
誰も中を見ていない。
遠隔で運営していて、清掃も入っていない物件は、状態が分かりません。売上が立っているうちは問題が見えず、退去や解約のタイミングで初めて発覚します。
通常清掃では対応できません
ゴミ屋敷化した部屋は、清掃の範囲を超えています。
まず、床が見えません。 掃除機をかけるという前提が成り立ちません。
やるべきことは、こういう順序になります。
1. 状態の確認と見積もり
実際に見なければ、何も決まりません。
- ゴミの量(何立方メートルか)
- 分別の必要性
- 害虫の有無
- 設備の破損
- におい
写真だけでは判断できません。 においと虫は、現地でしか分かりません。
2. 搬出
ゴミを運び出します。ここが作業の大半です。
産業廃棄物として処理する必要があるため、適切な許可を持つ業者が関わります。一般の清掃会社が勝手に処分することはできません。
量が多ければ、トラックで何往復もします。マンションの上層階であれば、エレベーターの使用時間も制約になります。
3. 害虫の駆除
ゴミが長期間放置されていれば、虫がいます。
搬出の前後で駆除が必要です。ここを飛ばすと、きれいにした部屋に虫が残ります。
4. 清掃と消臭
床や壁の汚れを落とします。においが染み付いている場合、消臭の処理が要ります。
においは、清掃だけでは消えないことがあります。 壁紙や床材に染み込んでいれば、張り替えが必要になります。
5. 原状回復の判断
ここで、どこまで直すかを決めます。
- 清掃だけで貸せる状態になるか
- 壁紙の張り替えが要るか
- 床材の交換が要るか
- 設備の入れ替えが要るか
清掃で終わるケースは、そう多くありません。 たいてい、内装工事が絡みます。
期間と費用
状態によって大きく変わるため、一律には言えません。ただ、傾向はあります。
期間:搬出だけなら1〜数日。内装工事まで含めると数週間から数か月。
費用:ゴミの量と、内装をどこまで直すかで決まります。搬出だけと、内装を全部やり直すのでは桁が変わります。
どちらも、通常清掃とは別の話になります。 清掃料金の延長で考えないほうがいいです。
そうなる前にできること
定期的に中を見る
これが全てです。
清掃が定期的に入っていれば、ゴミ屋敷にはなりません。誰かが毎回中を見ているからです。
長期滞在中でも、途中で清掃を入れる設定にしておけば、状態が分かります。「連泊中は清掃なし」にしていると、その間は完全なブラックボックスになります。
長期滞在のルールを決める
- 何泊以上なら途中清掃を入れるか
- ゴミの出し方をどう伝えるか
- 退去時の確認をどうするか
1週間を超える滞在なら、中間清掃を入れてください。 清掃まで入れないとしても、4日ごとのリネン交換だけは入れることをおすすめしています。
リネン交換で部屋に入れば、そのときに状態が分かります。ゴミが溜まり始めていれば、その時点で対処できます。「連泊中は誰も入らない」という状態を作らないことが、一番の予防になります。
報告を受け取る仕組みを持つ
清掃に入った人が「いつもと違う」と気づいたとき、それが伝わるかどうか。
掃除をして帰るだけの会社では、伝わりません。 気づいたことを報告する仕組みがある会社を選んでください。
早く気づけば、通常の清掃で対応できます。放置すれば、特殊な作業になります。その差は、費用にして数十倍になります。
起きてしまったら
まず、現地を見てもらってください。
写真を送るだけでは正確な見積もりは出ません。においと虫の状況が分からないからです。
そして、自分で片付けようとしないでください。
ゴミ屋敷の片付けは、体力的にも衛生的にも危険です。虫、カビ、割れ物、においの染み付いた衣類。装備なしで入る作業ではありません。
マスタークリーニングでは、通常の民泊清掃のほか、こうした状態の物件についてもご相談を受けています。まずは状況をお聞かせください。
定期的に清掃が入っていれば、この記事のような事態は起きません。お見積もりは無料です。
